マークアップエンジニア歴10年の私が、もっとも感嘆したソースコード

他人のソースコードから得られる知識は、想像以上に多くて眺めているだけでも大変勉強になる。

私はマークアップエンジニアということもあり、Webサイトのソースコードを閲覧する習慣がある。Webサイト訪問ついでにソースコードを覗く訳だ。ユニークな記述があれば、悪怯れることもなく我がものとしてしまう。なんと傍若無人なことか。

ほかにもオンラインエディタやgithubなども守備範囲である。他者のソースコードを容易に閲覧・学習することができることは有り難い限りだ。

さて、そんななか他者のソースコードに感嘆の声をもらしたことはないだろうか?

私には、思い及ばないアプローチのコーディングに関心してしまった経験がある。思わず隣席のエンジニアに自慢してしまうほどだった。

その内容をご覧にいれようと思うが、マークアップエンジニアでなければ興味をもてないかもしれない。そこはご容赦いただきたい。

ソースコード

HTML

<dl class="box">
  <dt>タイトル</dt>
  <dd>この文章はダミーです。文字の大きさ、量、字間、行間等を確認するために入れています。この文章はダミーです。文字の大きさ、量、字間、行間等を確認するために入れています。<dd>
</dl>
<dl class="box">
  <dt>タイトル</dt>
  <dd>この文章はダミーです。文字の大きさ、量、字間、行間等を確認するために入れています。文字の大きさ、量、字間、行間等を確認するために入れています。<dd>
</dl>
<dl class="box">
  <dt>タイトル</dt>
  <dd>この文章はダミーです。文字の大きさ、量、字間、行間等を確認するために入れています。この文章はダミーです。<dd>
</dl>

CSS

.box {
  display: inline-block;
  vertical-align: top;
  padding: 0 10px;
  width: 33%;
}

説明

このソースコードのどこに感嘆したのかはflexboxの折り返した状態と同様のことが再現できていたことだ。各.boxは、内包するテキストの分量が違うため、高さが異なる。無思慮にfloatで横並びさせると高さの異なる.boxに引っかかり、まともに左端へ折り返すことができない。ところが、上述のスタイルだと、不測のこともなく左端へ折り返してくれる。

この件について、「flexboxでいいじゃん」と思ったのならば、それはもっともな意見だ。flex-wrapならば、引っかかることなく左端へ折り返すだろう。そのとおりである。

しかし上述ソースコードを認めたのがIE8などが要件に含まれるような時代のことで、flexboxなど使えるものではなかった。

そして当時このようなレイアウトは、jQueryプラグインで高さを揃える対策がとられていた。heightLine.jsやfixHeight.jsと聞いてピンと来るなら同じ時代を過ごした戦友なのだと思う。ただJavaScriptによる対策だと、読み込みまでのタイムラグがあるため、わずかなチラつきが生じる。私はこれが気に食わなかった。

そんななかの上述ソースコードだったから、感嘆したのも頷ける。

まとめ

私の思い出話になってしまったわけだが、数年たったいまでも記憶しているほどの内容だったということだ。確かにHTMLにもCSSにもJavaScriptにも関心したものはあったはずだが、すでに我が身に消化して記憶すらしていない。

自身のソースコードも他者に閲覧されていることを自覚して、世に発信しなければと考えるようになったのも、この頃からだったと思う。

私も、他者に影響や知覚させれるほどのものをコーディングしていきたいと改めて思い直すとして、このエントリーが、あなたのクリエイティビティを刺激するものであると期待したい。

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